リスボンに移住して6年が経ちました。
改めてリスボンの治安について考えてみたいと思います。
結論から言うと治安は良くなってきていると感じますが、スリなどの軽犯罪は減っていないかもしくは増えているように感じます。
移住したときはリスボンの中心地近くでも、あまり行かない方が良いとか住まない方が良いとされていた地区がいくつかありました。
アルファマ、インテンデンテ、マルケシュドポンバルの周辺、カンポリーデ、アルカンタラなどです。
しかし、ここ2、3年で急速に街開発が進んでいてそういった地区が減ってきました。
一つはポルトガルが観光業に力を入れているため、治安の改善に投資をしていることがあると思います。
昔あった風俗街、ドラッグの売買がされていたエリアなどにカフェ、レストランやホテルなどがオープンしてきました。
そのエリアには警察官もパトロールをしており、そのため人通りが多くなり治安が改善されてきたと考えられます。
そのため昼間は観光客が多いが、夜は人通りが少なくなる道は避けた方が良いとも言えると思います。
いくつか被害例をあげたいと思います。
アルファマでの強奪事件
自分はこの6年で一度だけ強奪被害にあいました。
4年くらい前にアルファマという地区に住んでいるときでした。
6月の日曜日の深夜頃に同居人と家に帰る途中に、4人の男につけられていて後ろから襲われ、自分が持っていたカメラ、携帯、財布、同居人のカバンなどすべて奪われました。
その際に、とられないように抵抗をしたので諦めさせようと頭を数回殴られました。
口の中を少し切っただけだったので、怪我を負わそうという気は無かったようですが、ナイフなどを持っていなくて良かったと後々思いました。
その後、警察署へ行き被害届を提出し、パトカーに乗ってその地区を見て回りました。
別の警官がアパートの鍵が入った同居人のバッグが道端に捨てられていたのを見つけ、アパートに帰ることはできました。
日曜日の夜は早く閉まるレストランが多く、人通りも少なくなりやすいのでさらに気を付ける必要があります。
今ではアルファマもすっかり様変わりして、その当時荒廃していた建物などがリフォームされ景観も綺麗になっています。
その多くは外国人が購入し、Airbnbで貸し出されいるようで実際に住んでいる人たちが少なくなっているということもあるようです。
ファドレストランも多くあり、夜でも観光客が訪れることが多いです。
しかし、狭い路地が入り組んでいて迷いやすい地区でもあるので、観光で訪れる人には夜遅くはタクシーを利用することをお勧めします。
バイロアルトやピンクストリート付近ではスリ多発
リスボンの一番の飲み屋街といえばバイロアルト(Bairro Alto)とそこから川に向かって下ったビカ(Bica)エリアと通称ピンクストリート(Pink Street)付近になります。
この一帯では路上で飲んでいる人たちも多く、注意が散漫になっているせいかスリの格好の標的になりやすいです。
2度ほど自分の目の前がスリが行われたことがありました。
一つは路上で、もう一つはバーの中でした。
両方とも本人、もしくは周りの人が気付き、最終的に盗まれた財布と携帯が返ってきたので良かったのですが、気をつけなくてはいけないです。
その他の被害
自分の知り合いでも被害にあっている人がいます。
スリではなく、場合によってはナイフを見せ脅してくる場合もあります。
脅しが目的でお金を渡せば危害は加えられていないです。
自分が覚えている発生地区です。
- アロイオシュの路地
- サンジョルジュ城の近く
- グラッサ展望台に向かう通り
- アルファマの路地
- ATMでお金をおろした直後
自分は旅行に行く地域によってダミーの財布を用意することもあります。
少量のキャッシュと期限切れのクレジットカードなどを入れておき、取られやすいところにしまうか渡してしまうことも想定しています。
一つの事件が旅を台無しにしてしまうこともあります。
残念ながら日本の常識が通じず、最終的には自分で守るしかありません。
くれぐれも被害者にならないための行動をとって楽しい旅を!
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